アメリカが、有人月開発計画を中止したのは残念だ

 アメリカが、オリオン宇宙船や、アレスⅠ、Ⅴを開発して進めようとしていた、有人月探査計画「コンステレーション計画」を中止したそうだ。
 財政破綻が明白な、今のアメリカでは、やむを得ないのかもしれないが、これで、月面の資源活用への道は、半世紀は遠のくことになろう。まぁ、その間に、ロシアとEUが、新型宇宙船「クリーペル」(英語読み「クリッパー」)を使用しての、有人月探査を行うだろう。(追記。この新型宇宙船はすでに完成し、「ソユーズK」と命名されました。来年、初飛行の予定です。)

 月面には、水の存在が確認された。また、長い間、太陽からの中性子線の放射を浴びてきた月面には、理想的な核融合の燃料と言われるヘリウム3が大量に存在すると推定されている。
 水の発見で、半恒久的な月面基地、ひいてはそこからの惑星間宇宙船の発進と言う夢が生まれたが、その実現は遠のいたのか?

 元来、宇宙開発には、アメリカ民主党は積極的で、共和党は消極的だった。共和党とは、金持ちの代表が集まった政党で、そこが金をばらまいてバカなプア・ホワイトを騙しているのがアメリカの政治の一面だ。
 民主党政権で、宇宙開発が後退すると言うのは、かなり危機的状況と言える。

 今後はロシアとEUに期待するしかなさそうである。
 なんでも、金、金、という新自由主義が行きついた結果が、今のアメリカの財政破たんだとすると、日本の破綻もそう遠くないかもしれない。