12月突入、今年も派遣村はあるか?

 政府の、雇用対策特別本部の委員に就任した、湯浅誠氏の尽力で、日本中777か所のハローワークで、就職から、保険申請、生活保護申請などの業務をワンストップで行うというシステムが始まるそうだ。
 現在は一部で試験実施中。
 マスコミは報じてはいるがあまり力を入れている節は無い。

 しかし、この取り組みは、昨年の派遣村での経験がもとになっているという。
 昨年の今頃は、愛知方面で、ハローワークに行っても職が無く、自治体の窓口では別の自治体の役所へのJRの切符を渡すという、「たらいまわし」が話題になっていた。
 こういったことを無くして一元化しようという取り組みが今回のもの。
 いわば、ハローワークを、「現代の駆け込み寺」にするわけである。

 逆にいえば、なぜ同じ厚生労働省所管の役所で、今まで、こういった一元化ができなかったのか?という、点が問題視されるべきであろう。
 「3000件の求人をもっていったのに。」などと自己弁護を図る発言をし、その後派遣村を批判していた、ハゲゾエ、もとい舛添前厚労相は、こういうことまで頭が回らなかったということか。

 まぁ、いまさら、そこを追及するより、今回の措置の実効性をあげることに関係者は、知恵を絞ってもらいたい。

 私自身は、病気休職で、そこからの復帰に今回失敗すれば、職を失うところだったので(今のところ順調)、他人事ではない。
 派遣村が行われるのなら、自分も支援に参加しようと思っているが、できればそんな事態にならないことの方が良い。

 民主党は「よりまし」政権であることは、おととい述べた。その認識はかわらない。しかし、その「よりまし」な点の一つが、湯浅氏を政府委員に招へいし、今回のような知恵を出させたことであろう。
 政府委員と言えば、財界、幇間文化人の名誉職、税金無駄遣いの象徴だったのを、せめてこの点だけは、実効性のあることに結び付けたのである。

 政府委員、政府諮問機関とやらの欺瞞については、後日述べることとしたい。

★ 12月23日朝、追記
 今年の派遣村は政府が実施。
 http://d.hatena.ne.jp/nemuri_neko/20091223/1261515784 参照。