素人の考える、沖縄基地不要論(その3 軍事論から。

 さて、自民党平沢勝栄が、辺野古への基地建設が無ければ、日本の国防が危うい、とテレビで叫んだ。
 しかし、その根拠その他は一切示されていない。しょせん奴は三百代言。電波芸者の相方にすぎない。

 では、沖縄における辺野古基地(仮称)と、高江のヘリバッドが本当に日本の国防に不可欠なのだろうか?

 この議論の前に必要なのは、「では、どこが攻めてくるの?」ということを明確にしない限り、答えは無いはずである。
 現実論として、日本に何らかの軍事的脅威を与えうる能力と地理的位置にある国は5カ国に限定できると私は考える。
 国力、軍事力の順でいえば、筆頭はアメリカ、次いで中国、全体的な軍備は中国以上だが、その主たる正面は欧州または中国を向いていることを考えて、次がロシア(CSI各国を含む)、そして韓国、最後にノドンミサイルによる攻撃が可能な北朝鮮である。

 これは、単に、「可能か不可能か」だけで判断した物で、実際に先方にその意図があるかどうかは、この後で論じる。

 では、「日本の国防が危うい!」と叫ぶ連中は、一体どこを「仮想敵国」として見ているのか?
 冷戦終結前までは、それはソ連で間違いないと思われていた。ウラジオストックの太平洋艦隊は、米軍よりは格段に落ちるものの、強力な戦力を有していたので、ソ連の意図は別として、軍事的脅威が皆無だったということは、私にもできない。

 アメリカ軍に関しては、昔から「瓶のふた」論と言うのがあり、日本とドイツに突出した数の米軍が駐留していることを指して、かつての日独と言う軍国主義国家が、再び力をつけて、アメリカに反抗するようなら、その芽をすぐに摘むためにアメリカ軍がいるのだと言う説である。
 一面の真実はあろう。でなければ、なぜ、日独2国だけ、突出して在留米軍が多いのかの説明にならない。
 日本の最大の脅威はアメリカであると言うのは一面の真実だ。

 だが、普通の人はそうとは知らないだろうし、アメリカの走狗である日本のマスコミ、御用文化(???)人たちは、そんなことは言わない。

 ずっと昔。私が生まれるより前は、「日台韓・対中国包囲網」という言葉があった。当時の中国はソ連との蜜月時代であり、ソ連が欧州方面の脅威なら、アジア方面では中国が脅威だと言う理屈で、軍拡の口実にしてきた。
 だが、1970年代にアメリカが中国と国交を回復し、田中角栄がそれに続いて、日中国交回復が成功すると、日本では、日中友好万歳ブームがはじけ、パンダがやってきて、卓球外交をはじめ、日中関係は良くなっていた。外交面では。

 その後、日本国内の軍拡派は、ソ連が北海道を占領しにくる、っというデマを、おもに3K系マスコミを使って流布して、北海道に戦車部隊を増強してきたのがこれまでの日本の軍備の流れである。

 だが、ソ連が崩壊した。他方、アメリカは軍拡による経済に頼り過ぎるあまり、元軍人のアイゼンハウアー大統領が、退任演説で「産軍複合体には注意しなければならない」と言った忠告を聞かず、ひたすら戦争経済に傾斜し、戦争し続けていないと、製造業が回らないような国になってしまった。

 そして、時代は飛び、現在、日本の仮想敵国は一体どこなのだろう?そして、本当に相手はその気があるのだろうか?

 韓国と北朝鮮の区別のつかない3Kクオリティのバカ者どもは放っておくとして、やはり、今、公然と日本を敵国呼ばわりして、ミサイルを整備しているのは、北朝鮮である以上、先の5カ国の日本攻撃の能力のある国の中で、北朝鮮が一番危ないと言うことは可能だと思う。本当にそういうことになれば、北朝鮮が滅びると言うこともまた自明なのだが、日本にミサイルの1発も飛んでこないのが一番良いに越したことは無いので、外交面での硬軟両面からの北朝鮮の姿勢緩和を目指した取り組みが必要であろう。

 では、北朝鮮のミサイルを防ぐのに、辺野古基地(仮称)は、何か役に立つのだろうか?
 よく考えていただきたい。何時間でも時間をあげよう。おもに陸戦を主任務とし、しかも侵攻時の初期打撃を受け持つアメリ海兵隊が、ノドンミサイル防衛に役に立つのか?
 答えはノーである。逆に、そのような進攻用打撃部隊が自国の近くにいることの方が、北朝鮮の神経を過敏にさせるだけだろう。

 以上、北朝鮮については、辺野古基地は爪の垢ほどにも役に立たないと断言する。

 すると、前記の平沢勝栄や、そのうち、このブログに右翼が来だすと出てくるのが、「中国が攻めてくる」であろう。韓国はこの際考える必要は無い。日本を攻める理由が無いし、日韓両国の上にアメリカがいて、双方にアメリカ軍が駐留している以上、アメリカで政変があるか、韓国で反日軍事政権ができでもしない限り、考える必要は無い。
 対馬がアブナイ、と叫んでいる、3Kのバカに同調する大バカは、早く死ねばいいと思う今日この頃。日本人の韓国との関係が良好だと言う人の率は70%に近付いており、韓国側もそこまでは行かないものの、経済、文化の結び付きと交流は、もはや、大バカの妄想を犬の餌にするレベルにまでなっている。

 で、やはり中国である。
 確かに、数字や、歴史的な例をみると、中国は怖い。
 大戦後、チベットに進攻したのは、共産中国だし、その後チベット動乱時に8万人を殺したとも言われる。
 また、記憶に比較的新しいところでは、ベトナム戦争に勝利した後のベトナム政府が、中国の言いなりにならなかったからと言って「懲罰」という名の軍事行動を起こしたのは?小平時代である。実戦慣れしたベトナム軍の前に、国境の山岳地帯すら抜けずにひきあげたのは中国軍だが。
 中国のこのような覇権主義的野望、と言う物の存在は、否定はできない。

 そして、同じく中国仮想敵国説のバカたちが言うのが中国の軍事費の伸び率である。毎年2ケタの伸び率で、ついに、日本の軍事予算を越した(平和憲法下の自衛隊が、世界6位とも言われる軍事費を投じているのは、公然の秘密だ)と言われる。
 弱虫で、被害妄想の、大バカたちは叫ぶ。
 「中国が攻めてくるよぉ。」

 本当のバカしかそういうことは言わない。もしあなたのそばでそう言っている人間がいたら、その場で、バカ認定をして、以後付き合わないことだ。

 なぜか?
 まず、中国の仮想敵国は日本では無いから。第一にロシアとインド。次いでアメリカであろう。国内の民族問題も、貧富の差による農民暴動も、報道されないだけで、深刻な状態にある。
 その状況下で、なぜ、貿易相手国として最大の日本を攻める必要があるのか?
 日本はもとより資源の少ない加工貿易立国である。それを軍事進攻して、破壊して得をする中国人はいない。
 日本の側も、貿易相手国として、アメリカを抜いて1位になり、食料の多くを中国に依存している今、中国との緊張を高めてどうするのだろう?
 その意味では、「戦争屋ブッシュ」の妄想による、対中国包囲網、アメリカ軍による世界支配、という野望による高江のヘリバッド。(繰り返すが、ここで運用される、海兵隊降下用輸送機、オスプレイの飛んでいく先は、直接的には中国しかない。)
 そして、辺野古基地ができ、海兵隊がいることになれば、中国にとっては、大変脅威であろう。だから、ICBMの照準を沖縄に合わせていると言うし、アメリカの米軍再編を、あまり愉快な目では見ていないに違いない。

 とすると、貿易相手国第一位の友好国を攻めるための準備をするというのは、国策として破綻していないだろうか?

 アメリカは日本が核の荒野になろうと、涙も流さないだろうが、本当にそうなると日本人はたまらない。
 日本が取るべき道は、今、オバマ政権も、日本の鳩山政権も進め始めた、中国との対等で友好的なパートナーシップによる、共存共栄であるはずだ。それがわからなかったのは、戦争屋ブッシュと、共和党ネオコン達くらいだ。

 繰り返しになるが、現在、日本と中国の軍事力は陸軍の兵数や戦車の台数を除けば、日本の方が圧倒的に優れている。
 しかし、日本の兵は「自衛隊」である。中国に攻めていくことなど無いはずである。
 他方、バカ・ブッシュが、高江、辺野古の基地にこだわったのは、対中国進攻戦を意識してのことである。
 しかし、日本と中国は今、友好関係にある。嫌いだと言う人も中国との貿易や販売で飯を食っているのである。

 中国は日本を攻めない。友好国であるうちは。
 ならば、余計な手出しになる、海兵隊の基地など、中国の腹に突きつける形で沖縄に作るのは、両国関係にとってマイナスと考える。

 よって、辺野古も高江もいらない。とくに要員がいなくなるはずの辺野古基地(仮称)など、もっといらない。

 今日は、この程度にしておく。
 白状すると、今、酔っているので、文章が変なことと、バカバカと書きすぎた点は、深くお詫びする。
 後日、時間があれば書きなおしてみたいとも思うし、酔いに任せた「日記」も面白いかとも思う。
 しかし、上記のことを真剣に考えていただきたい。

 昨日も書いたが、「日本は中国と戦争がしたいのか?」。
 これに「YES」の人だけが、辺野古移設に賛成するべきであるし、ぜひ、最前線で戦っていただきたい。